過去ログ - 少年「それが、僕の名前……」
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40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/12(土) 12:24:45.07 ID:4tsBT1Di0


心なしか少し寂しそうな声で訊ねる。少年はネアに随分と懐いているようだ。

【カルセダの死神】と呼ばれていた事など嘘のように、純朴で子供らしい顔。

そんな事など知る由もないネアは、少年を見つめ困ったような笑顔を浮かべた。


ネア「まあね。あと、私が家を出たらパルマっていうお婆ちゃんが来るから」

少年「お婆ちゃん? なんで?」

ネア「………ちょっと遅くなるし、一人で出歩かれると困るからね」


表情を曇らせ、少年から目を逸らす。ネアには行かねばならない場所があった。

其処へ行けば帰って来れぬかも知れない。いや、まず無理だろう。

それに、この少年をいつまでも此処に置いておく事も出来ない。回復次第、もと居た場所へ帰って貰わなくてはならないのだ。

ネアはその間、この【ナザレの街】に住むエルフ医師・パルマに少年を預かって貰う事にした。

ナザレで育った者は皆一度はパルマの世話になっていると言われており、高齢だがとても理解ある人物である。




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