1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/12(土) 00:35:49.31 ID:F856af2G0
それは柔らかく、しかし重い砂だった。一歩歩くごとに足へとまとわりつき、その足はじわじわと沈み込んでいく。そのままじっとしていると、体ごとどこまでも沈んでいくように感じられる。沈んでしまう前に後ろの足を砂から引きずり上げ、前へと踏み出す。
その足もじきに砂にめり込んでいき、また次の足を踏み出す。ただその果てしない繰り返しだった。舌にはざらざらとした砂の感触がする。だが、それを吐き出す唾液すらもう残っていない 。後頭部には鈍い痛みが続いていて、体には刺すような痛みが続き、意識を麻痺させていく。いや、もしかしたら元より朦朧としていた意識を、その痛みがどうにか覚醒させていたのかもしれない 。
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