113:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/11/11(月) 00:10:07.36 ID:IfmMIhFE0
『とにかくだ。まずはお前の未来の兄弟だの、子どもは何人だの、男か女がいいだの、叔母さんだの云々よりも何よりも、ヴィンセントだ』
本来の目的を忘れ、親友との話に花を咲かせていたのを無理矢理本題に戻す。
束は、だだ漏れの千冬の本音に笑いを抑える。
『こいつをどうにかしなくてはどうしようもない』
「はいはいなるほどねーつまるところは束さんが出血大サービスすればいいんだね?やっちゃうよ?突撃、IS学園!だねっ♪」
『んー………そうだな、話が分かって助かるよ』
言わずとも自分の言いたい事が分かってくれる。それは、人間関係においてかなりハイレベルな事である。
千冬はこうゆう時に、親友の存在のありがたみを心底噛みしめる。だが、それに続く束の言葉
「気が向いたらね」
を聞いて、親友の存在のありがたみを、とにかく全力で噛み潰し、ついでに感情も噛み潰す。束に悪気はないので千冬は怒れない。
『………とにかく、頼むぞ』
「アイアイサー!」
『ハンプティ・ダンプティを知ってるか?』
「どしたのちーちゃん?これまた藪からスネェェクに」
『知っているか』
束は、軽い冗談で茶化したつもりだったが、千冬からドスの聞いた声が帰ってきた。
「えーっと、不思議の国のアリスの続編、鏡の国のアリスに出てくるキャラだね」
『………そうか』
「で?それがどうかしたの?」
『いや、ただの興味本位だ、深い意味はない。それでは、またな』
「うん、バッバァーイ♪」
千冬との電話が切れる。久しく千冬と色々話せたのだから文句など言わない。むしろ色々な事があり過ぎて舞い上がっているほどだ。
「フフッ、箒ちゃんったらいけませんねぇ……ちーちゃんにや私に黙っていっくんとあんなことやこんな事を……いけませんねぇ、グフフフッ」
もはや完全に、部屋で一人ニヤニヤしながら妄想している変な人になってしまっている。
「それにしてもそれにしても………ヴィンセント、なかなか面白いねー束さん的にはもう興味心身だねー」
束は、口元をわずかに歪ませてゆっくりと笑んだ。
携帯から子守り唄のように緩やかな、心安らぐサックスの曲が流れた。
「うーん、これは近々隕石でも降ってくるのかな。そんな前触れの気がするねぇ」
束は、電話に出た。
「珍しいねー電話してくるなんて、どったのー?何か御用急用おっ楽しみー?」
『いいえ、近況でも聞こうかと思ったのよ』
携帯から聞こえてきたのは女の声。
「あー今のところ完成度は22%ぐらいかな、所詮は基礎理論出来たぐらいだしね。あと一週間もあれば50%以上出来るけーどねー。他はもうちっと待っててね、いい感じになりそうだからさ」
『そう……なら、待ち侘びてるとするわ』
「でさでさ、名前の方はさ、ブロウクンファントムか………ソウルゲインでどうかな?」
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