過去ログ - 一夏「祈るがいい」
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32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/28(月) 21:13:12.07 ID:9c78MiE40

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「ついに時が来たようだ。今こそ全ての続きを始めるべき時、あの時から始まり、あの時より止まったままの戦いの続きを。いずれ受けねばならない贖罪を。勝利に終わり、罪を償う為に、如何なる終わりへと」

「その戦いとやらに、彼が参戦することは可能かな?」

「愚問だが………できることならそれは避けてもらいたい」

「それを決めるのは私でなく、彼女でなく、貴方でもなく、彼自身の意思だよ」

「そうだな、彼もこの戦いによって生みだされてしまった因果の一つ…………君のように戦いの舞台へと躍り出る権利は持っている」

「果たして彼は舞台へと上がるだろうか?私は否だと思うね。彼は臆することなどなく、威風堂々とその舞台へと上がるだろう。そうさ必ず、必ずやその一歩を自ら踏み出すとも、彼ならばそうするだろうとも」

「私や貴方、彼女や彼等、奴等も同じく舞台の上で終わりを待っている。そして、彼はまだそこへ上がっていないだけ。だが、それと同時に奴等には、自分の犯した罪が一体どれだけのものなのか、それを奴等の身に余る鉄槌と共に思い知らせてやるとしよう」

「やはり君は彼等と一緒の方が合っているな」

「それは貴方もだろう?そして、私も彼等も、貴方も、彼女も、奴等も。その誰もが大罪人であり、つくづく度し難く、あまりに愚かで卑小な存在」

「そうだ。私達は汚れた大罪人だ。汚れてしまったからこそ、汚れた手を使い続けてまで、汚れたもの同士で哀れに奪い合いこうして勝ち続けねばならない。どんな理由があろうとも、決して敗者になることは許されはしない。ただその中で、罪を償う方法を探す為にさらなる罪を犯して生き続けるしかないのだよ」


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