24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/15(火) 01:35:38.36 ID:B7daABnoo
やあ。ボクの名前は、苗木誠だ。”超高校級の幸運”でこの学校に入ってきたボクだけど……時には、”超高校級の不運”の間違いじゃないか、そう思いたくなるときもある。コレも、ボクのそんな不幸エピソードの一つだ。
苗木「あー。あっついな、しかし」
まだ六月だというのに、太陽は燦々と照り、地面はボクたちを炒る大鍋になってしまったように熱を放射する。夏の始まりを感じさせる日だった。今日は土曜日。本当なら、学校に来なくていい日なのだけれど……運悪く、先生にプリントの整理を命じられて、呼び出されたボクは、仕事を終えて宿舎に帰る途中だった。
損な仕事ばかり押し付けられて、何が”超高校級の幸運”だ、なんて毒づきたくもなるけど……他の皆は、休日だろうと、その才能がために忙しいのだから仕方がない。現にグラウンドでは運動系の才能を持つ皆が所狭しと動き回っているし、校舎の影では……
苗木「……いいなあ、あれ」
ボクの目線の先には非常階段の下で機械いじりをしている一人の男子生徒の姿があった。正確に言うと、その頭が、だ。
左右田「ふい〜。このプラグはまだ使えそうだな……一回バラして、掃除してもう一回組み込んで……オイ、なに見てんだよ」
ぼーっと眺めていたら、ふと顔をあげた彼と目が合ってしまった。紫に染められた髪に、ギザギザの歯。大和田くんほどじゃないにせよ、相当厳つい人相だ。
苗木「いや……その。それ、良さそうだなあって」
暑さにやられ、言い訳する気力もなかったボクは素直に見ていたものを指さす。つまり、
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