17: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/10/18(金) 00:15:31.22 ID:BTrtdNaVo
「ああ、せっかく積み上げた書類が……っ」
『大丈夫ですか』
「あっ、はい、大丈夫ですよ! それで、どのようなご用件で?」
自分と同じかやや幼いように見えるその青年は、首から社員証を提げていた。
「あっ、申し遅れました、私、こういう者です」
そういうと、彼はポケットから名刺を取出し、僕へと渡してくる。社交辞令的に自分も名刺を取り出すと、とりあえず交換をし、名刺ファイルへと滑り込ませる。
ちらり、としか見ていないが、どうもプロデューサーの様である。誰かの管理をするには、いささか若すぎるようにもみえるが、新興企業だからなのかもしれない。
ともかく、僕は事情を説明する。十四時に約束があったこと、社長にスカウトされて働くことになったこと。しかし、それを聞くと彼は、
「妙ですね、社長は今朝方スカウトの旅に出られて、帰るのはかなり先の予定ですけれども」
と、やや小首を傾げる。
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