過去ログ - 真「ボクは雪歩の何になれるのか」
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39: ◆ueTY3VLB/s[saga]
2013/10/27(日) 22:20:48.88 ID:WO3tRq+Yo
客観的な感想を言うと、自分の声は芯があってのびのびと力強く、まるで、男の子みたいな声だった。
入れ替わりに雪歩の声が車内を震わせる。繊細で儚げな女の子の声。

雪歩の声を聴いていると、徐々に頭の血が降りて行く。
喉元まで出かかった溜息を飲み込む。

もやもやと胸の下で灰色の煙がのた打ち回った。

再び、雪歩の方へ視線を移すと、彼女の目はとてもキラキラしていた。初めて見る目。
顔を火照らせて、曲に溶ける自分の声とボクの声に聴き入っていた。
綺麗だった。

「雪歩……どうしたの?」

「……真ちゃん、こんな風に色んな人が私たちの歌を聴くのかな?」

「…………」

ボクは答えられなかった。ちょっと、自信がなかった。

「聴くよ。みんな、君らの歌を楽しみに待ってる」

プロデューサーはそう言って、イッツマイファーストステージと車内に流れるボクらの声に合わせて口ずさんだ。

ボクと雪歩は顔を見合わせて笑った。


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