過去ログ - 魔導師「私、BLとやらに目覚めそうなの」
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17: ◆oCqu5I2Qtc[saga]
2013/10/18(金) 00:32:16.88 ID:yajAYxjx0
開始の合図と共に一斉に試験会場へ向かう500人あまりの新兵達。これが毎年毎年あるから大変だ。
…まあ、昔は俺もその新兵達の一人だったのだが。

騎士団長「あまり顔色が良くありませんが大丈夫ですか?魔剣士様…、いえ、お師匠様。」

以下略



18: ◆oCqu5I2Qtc[saga]
2013/10/18(金) 00:33:58.74 ID:yajAYxjx0
この騎士団長、いや、「国王陛下」とは陛下が産まれた時からの付き合いで、昔から俺が陛下の教育係件側近の様な立場にいる。
実は陛下は王子と腹違いの兄弟であり、陛下は事実上元国王陛下の愛人(城のメイド)の子供らしい。それを知った国民からは様々な元国王に対しての不満が飛び交った。
そしてそれを皮切りに元国王陛下が長年に渡る隣国との戦争で未だ平和協定を結ばないとして国民からの不満は増大し、支持は急激に落ちてしまったのだ。
だが国王のお妃である王女様はとてもお優しい方で、陛下が自分の子でなくても育てると宣言し、この国の守り神である歌姫様も陛下には何の罪もないとして王族に迎い入れる事となった。
そして、その時に陛下の教育係として任命されたのが王宮専属魔法剣士として側近を務めていた俺だった。
以下略



19: ◆oCqu5I2Qtc[saga]
2013/10/18(金) 00:35:28.96 ID:yajAYxjx0
しかし自分の後継ぎとしては納得しなかったのか、元国王陛下は陛下の後継ぎとしての権利だけは譲らないまま月日は経ち、その4年後に産まれた王子が正当な後継者になったのだ。

しかしそれでも自分の地位を守る為、元国王はなんと王子が5歳になった直後に殺害計画を企てた。



20: ◆oCqu5I2Qtc[saga]
2013/10/18(金) 00:36:57.67 ID:yajAYxjx0
国民からの支持は王子が産まれた事により回復しつつあったが、それでもまだ信頼できる物ではなかった。

若者が王宮兵士を志願しなくなり、王国騎士団も続々と人数が減り、戦争に兵士を送りこめない事により王国は瀕死の状態であって、近衛兵であっても王宮の内部事情に手が回る状態ではなかったのだ。

そして遂に殺害計画は実行に移されてしまったのである。


21: ◆oCqu5I2Qtc[saga]
2013/10/18(金) 00:46:24.76 ID:yajAYxjx0
騎士団長「お師匠様は覚えていますか? 俺が貴方に弟子入りした時の事を…」

魔剣士「弟子入りというかいきなり抱きついてきましたよね…しかも半泣きで」

騎士団長「うっ…」
以下略



22: ◆oCqu5I2Qtc[saga]
2013/10/18(金) 00:52:34.79 ID:yajAYxjx0
まず、王宮内部の警備は元国王と女王を重点的に警備していた為、子供にはあまり向けられていなかった。そんな手薄な警備の中城を抜け出すなど9歳の少年には簡単なことだ。なので王子が兄である陛下と一緒によく街に遊びにくる事は国民の間では有名だった。

お二人は昔からとても仲の良い兄弟であり、街の人々も心優しいお妃様と歌姫様の加護を受けたお二人をとても可愛がってくれていた。まあ俺はその度にお二人を探す事になっていたのだが…



23: ◆oCqu5I2Qtc[saga]
2013/10/18(金) 00:53:51.11 ID:yajAYxjx0
ちなみに王子の教育係として任命されたのは当時魔導師としていきなり王宮に訪ねてきたアイツだった。

何故かよくわからないが、歌姫様がアイツを気に入ってしまい、そこからの流れで王子の教育係として働く事となったらしい。


24: ◆oCqu5I2Qtc[saga]
2013/10/18(金) 00:55:44.29 ID:yajAYxjx0
そして、お二人が無断で街に出かけている事を知った元国王はこれを利用しようと殺害計画を練っていたらしく、丁度王子が陛下と街で昼食をとっていた最中、陛下が片付をしていた時に不意を突かれ王子が拐われてしまった。

その時一番最初に異変に気づいたのは陛下だった。


25: ◆oCqu5I2Qtc[saga]
2013/10/18(金) 01:02:06.14 ID:0yXZ+x1D0
陛下は王子が拐われる所を目撃していたらしく、反射的に追いかけてしまったらしい。
俺はそんな事を知らず、また遊び疲れてひょっこり出てくるだろうなどと考えていた。
しかしそんな俺に街の者がこう伝えてくれた。
「陛下が血相を変えて街の外へ走っていった」と


26: ◆oCqu5I2Qtc[saga]
2013/10/18(金) 01:09:54.29 ID:0yXZ+x1D0
騎士団長「俺、あの時の行動をとても後悔してるんです。でも、でも…、あの時俺が王子を追いかけていなかったら、王子は今頃殺されてしまうかもっと辛い目にあっていたとも思えるんです。」

魔剣士「…。」

騎士団長「俺、あの時なんでも自分でできると思ってた。自分を過信し過ぎていた。だから、貴方にとても迷惑をかけてしまっていた。」
以下略



27: ◆oCqu5I2Qtc[saga]
2013/10/18(金) 01:18:38.09 ID:ila9g83y0
誘拐犯は4人グループの男で、いずれも元国王から金を渡されていた。

王子を殺害する目的で雇われていたのに、途中で金になるからという理由で奴隷として売買する予定になったらしい。

その為、犯人グループが自分達の拠点に入ったのが幸いし、陛下が到着した時まだ王子は拘束されていただけで無事だった。
以下略



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