96:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/25(金) 08:16:19.23 ID:yQEbbCPI0
「…どうした?」
「いやぁ…」
伊達功一(男子12番)は空を見上げた。
何となく、呼ばれた気がした。
元彼女である今岡梢(女子1番)に。
梢がこの世からいなくなったとは心にも思っていなかったが。
「…気のせい…かな…」
「……そうか」
功一の前に腰を下ろしていた津田彰臣(男子13番)は短く返事をし、功一に向けていた視線を下に向けた。
「梢に…呼ばれた気がしたんだよねー…
ま、どうせ愚痴とかだと思うけどさ」
「…お前は嫌われているからな」
「うわっ、はっきり言うなよ、アキ!
つーか愛情の裏返しかもしんないじゃん!」
「それはないだろ」
「ひでぇ!!」
功一はケタケタと笑い声を上げた。
彰臣は呆れ顔だったが、僅かに笑みを洩らした。
功一と彰臣は幼稚園に入る前から付き合いのある幼馴染だ。
家が向かいだったので、小さい頃から毎日のように遊んでいた。
しかし、2人は正反対だった。
功一は軟派な性格で、気まぐれで浮気性だ。
外見も茶髪を肩まで伸ばしてそれを後ろで1つに束ね、左右の耳に合計5つのピアスを付けていたりと、中々派手だ。
一方彰臣は硬派で几帳面で生真面目、無表情で黒髪をやや短めに刈っていて、どちらかというと地味な方だろう。
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