過去ログ - 咲「私は、普通の文学少女です」 京太郎「大嘘」 照「……6冊目」【阿知賀成分】
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106: ◆OtZIp/YaIxCt[saga]
2013/11/27(水) 03:50:25.54 ID:3lX9U1HT0
 ――とある、高校。

 今、この場所に、どこか異様な雰囲気が漂っていた。
 その忙しない感覚は、在校生徒のほとんどが共有するものであったが――

 主として、その発生源は断定出来そうではある。


「……ここは、こうだって」
「あっ、ほ、ホントだ」


 とある、一教室。
 そこで、男子と女子が向き合って、座っている。
 見たところ、数学の勉強の特別講義中らしい。


「さっき教えたばっかだろ……全く」
「むっ――」


 男子の呆れた言い方にカチンときたのか、少女は顔をバッと上げた。


「京ちゃんは、そーいう風に……」
「……京ちゃん?」
「――!」


 ……今、自分は何を言おうとしたのだろう?
 恥ずかしさで、胸がいっぱいになり――


「な、なんでもない、もん」


 それと同時にその言葉はどこか懐かしく、甘い響きを感じ、つい頬を緩ませてしまう。


「……?」


 対する少年も、どこかおかしな違和感に腕組みするものの、正確には掴めずじまいだった。


「……まぁ、いいや。とりあえず、とっとと進めるぞ」
「うん、わかったよ、京ちゃ――」
「……」
「!?」


「――お、お願いします。す、須賀、くん」
「何か、落ち着かないんだよなぁ……」



 ――そんな二人を取り巻く空間。
 どこまでも暖かく安心出来るような、そんな理想的な場所。


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