39:お団子 ◆bZ4I4TB4eY
2013/11/03(日) 00:30:58.16 ID:N4DOXtEy0
 「マミ、ボクはここだよ」 
  
 少し高い声を聴いてから巴マミは後ろに振り返る、二人は釣られて巴マミの後ろを見遣る、 
  
 そこには白い、猫にも似た、犬にも似た、狐や栗鼠にも似たような、 
  
 生き物のようなぬいぐるみが、こじんまりと座っていた、居座っていた。 
  
 「きゅ……」 
  
 何かを喋ろうとした巴マミは直ぐに口を自らの右手で塞ぐ、そうしてから二人に罰が悪いような顔を見せて、 
  
 そそくさと白いぬいぐるみを――インキュベーターを、連れ帰ろうとする。 
  
 なるべく不自然に見えないようにして、逆に二人にはぎこちなく、不自然極まりの無い物だったが。 
  
 「大丈夫だよ、マミ、二人にボクは見えてるから」 
  
 何かを察したのか、インキュベーターはマミに告げ口をする、 
  
 するとまたもや罰が悪い顔を今度はインキュベーターに見せてから、二人へと向き直る。 
  
 「えっと、紹介……した方がいいのかな?」 
  
 「お願いするよ、ボクから言うとどうも誤解が生じちゃうみたいだからね」 
  
 眼を閉じて全てを任せたと言わんばかりのインキュベーターを横目に咳払いを一つした。 
  
 「この子はキュゥべぇ、貴女達の一つの願いを叶える代わりに、 
  
  貴女達を魔法少女にする、ソウルジェムを作る『契約』を行っているわ」 
  
  
  
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