89:お団子 ◆bZ4I4TB4eY
2013/11/18(月) 03:14:15.21 ID:c0cPKrGI0
「お前が仮に――まあ、到底無理な話だが、仮に、だ」
「仮に俺からコイツを取って食ったとして、一体何が変わる」
「自慢じゃないが俺は幾つもの世界が終わる瞬間を見てきた、世界が滅びる寸前の世界を、だ」
身振り手振りを交えて魔法少女からただの少女へと成り損なった少女に、訴えかける様に言う。
「恐らく、この世界にもそれが近づいている筈だ――」
世界の終りと言う言葉に暁美ほむらは――ワルプルギスの夜を思い出す、
「世界の終りを、俺は食い止めるために来た」
「――そうよ、ここの周辺は、もう少しで終わりを迎える」
「何度も……何度も何度も!それにあの子は犠牲になった……ッ」
感情が高ぶり、自分でも何を言っているのかが分からない。
「自分を犠牲にして!それでも何度も立ち向かって!立ち向かって……自分を、犠牲に……」
「――だったら、俺が世界を救ってやる」
「ある一人の仮面ライダーはこう言った、『ライダーは助け合い』だと」
「世界は違えど初めて会ったライダーを信用したり、
そいつに何の利益も無いのに仮面ライダーとして戦っていた奴だ」
「幾度も騙されたり死にそうになっても、仮面ライダーを止める事無く、
世界の終末と最後まで戦い抜いた」
「お前は知らないだろうが、他の世界には多くのライダーがそれぞれの正義に乗っ取って戦っている」
「世界線が違うお前も、そいつの為に幾度も戦ったはずだ」
「お前はその正義に乗っ取って、戦っていた」
「お前は魔法少女だが、存在理由は俺達仮面ライダーとなんら変わらない」
「お前が一人で苦戦を強いられているのなら、誰かに助けを求めろ、
魔法少女一人で勝てないのなら、他の存在を頼れ」
「教師ってのは生徒から助けを乞われるもんだ」
門矢士はそう言いつつシニカルに笑った。
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