過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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144: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/11/17(日) 15:49:42.18 ID:CCGsWMzb0

ざあざあ。

一晩明け、シャワーを浴び。
二人が見たものは、バケツをひっくり返したかのように振る雨だった。
今日はホテルから出ない方が賢明だろう。
季節が秋から冬に移行するにつれ、日に日に、気温は下がっていく。

「何か、別に良い『敵』は居ねえもんかな……」
「心当たりはあるが、あまり好戦的な相手ではない」
「組織か?」
「そうだな。天草式十字凄教という魔術結社だ」

正確に魔術結社と言って良いのか、判別はつかない。
ある程度の歴史を持った宗教集団の場合、それはもはや魔術結社の本質とは異なるからだ。
彼らの戦法は仲間と伝統を重んじ、身の回りの魔術記号を抽出して駆使するもの。
一対複数人というのは、なかなかに大変なことだとフィアンマは思う。
あくまでも一般論であり、自分にとっては何人居ようと関係無い訳だが。

「へえ」
「お前が今現在探している女聖人は、かつてその組織の女教皇をしていたらしい」
「………」

かつて所属していた。
絆や仲間を重んじる組織。

この二つの内容から予測出来ることは、ただ一つ。
天草式十字凄教と戦闘をして窮地に立たせる事が出来れば。
その事を察知した神裂火織が、現れるのではないか、ということ。

思いついてしまえば、即決だった。

「何にしても、俺にとっちゃ一石二鳥だな」
「人体実験などはしていないようだし、『敵』としては良い部類じゃないか?」

のんびりと言い、フィアンマは欠伸を呑み込む。
ついでとばかりにクッキーをつまみ、口へ放り込んだ。

「ところで、そいつらの居場所は?」
「知らんよ」



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