過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
1- 20
278: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/12/12(木) 22:54:48.93 ID:U57Rfvy20

コツ、コツン。

ウートガルザロキに導かれた先。
立っているのは、一人の少女だった。
ほっそりとした肢体に、柔らかな胸。
布面積の少ない黒を基調とした衣装。
物々しい黒い眼帯。金の長い髪。

「お前が雷神トールか」
「ああ」

今まで戦ってきた相手の誰よりも強いだろう。

放たれるオーラからそう判断しつつ、トールは頷いた。
そうか、と平坦な声で相槌を打ち。

「私は魔神オティヌス」

名乗ると、彼女はトールを見据えた。
冷徹な緑の瞳が、トールの青い瞳と視線をかちり合わせる。

「お前のコードネームは―――そのままトールで問題ないだろう」
「ああ」
「一つ言っておく」

組織に居る間は、願いに対してある程度の協力はする。

「だが、私を裏切ればそこに待つのは死だけだ」

邪魔をすれば殺す。
それは元仲間だろうが現仲間だろうが結果論だろうが関係ない。

冷酷な宣告を前に、トールは肩を竦める。

「そうかい。俺は好きなようにやらせてもらうさ。
 あんたの利害基準に引っかからない範囲で」

彼女にもう一度会えるのなら。
『世界の敵』になっても良いと思える。

(お前は世界を管理するローマ正教のトップ。
    ――――世界を壊す側に回れば、出会うのは必然ってモンだろ)





―――たとえ、どれだけ底抜けに世界が滅茶苦茶になっていったとしても、彼女に傍にいて欲しい。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/658.71 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice