過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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290: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/12/15(日) 23:19:43.96 ID:ZFZ6L+UT0

テッラの最期について聞かされ。
フィアンマは適当な相槌を打ち、アックアの元から去った。
今、彼女の目の前にあるのは高級そうな桐の箱である。
その中には、テッラの死体の半分が収められている。
アックアが、イギリス清教への宣戦布告の材料として使用する為に、収めたのだ。

「……」

開けてみる。
どこか、寂しそうな表情を浮かべた男の上半身だった。
防腐処理が多少施されているようだ。

「……」

触れてみる。
冷たかった。
硬かった。

紛れもなく死体だった。

「……後戻りの出来ないところまで、来てしまったな」

自分という緩衝材を挟んで、少し前まで、テッラとアックアはそれなりの関係を保っていた。
その自分との思い出を消した影響で、関係は悪化の一途を辿ったのだろう。
奇しくも、自分が辛い思いをさせたくない一心で施した術式が、彼らの不幸と無理解、悲劇を招いた。

「これから世界を救うから、見守っていてくれ」

それしか、言えなかった。
言えなくて、彼女は静かに自分のロザリオへ口付け、聖堂を出て行った。


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