過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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300: ◆2/3UkhVg4u1D[saga !桜_res]
2013/12/17(火) 21:54:54.14 ID:JoSljzfA0

遠い、夢を見ていた。
本当にあったことなのかどうかはわからない。
ただ、夢のように朧げで、幻のようにあやふやだ。

『きょうこうさん』

小さな女の子だった。
幼い手を伸ばし、白い法衣を掴む。
本来ならば窘められるべきだが、周囲に書記官達は居ない。
自分は知らず知らず微笑んでいて、彼女の頭を撫でた。

お菓子を食べよう。

それが少女の食事であることを、己は知っていた。
自分の相談役である彼女は、低い背丈で、一生懸命棚のものをとる。
ホットミルクをいれ、クッキーを皿によそった。

『できた』
『そうか。こちらへおいで』

椅子に腰掛け、二人でテーブルに座る。
そうだ、『最初』は二人から始まった。

やがて左方のテッラが来て。
前方のヴェントが決まり。
後方のアックアの後任者が決定した。

一人ではなくなる度に、歳を重ねるごとに。
彼女は寂しそうに目を伏せた。

『きょうこうさん、せかいをすくうのはいいこと?』
『勿論だとも』
『そっか』

正しいことをするべきだ。

彼女はロザリオを握り、そう呟いていた。


それは、遠い日の記憶(ゆめ)。



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