過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2014/01/27(月) 23:52:34.98 ID:7CBxt4j10
『久しぶり』
笑顔を浮かべるツンツン頭の少年。
ほどよく日に焼けた手を、フィアンマへ伸ばしている。
フィアンマは躊躇した後、彼の手をとった。
沈黙して、熟考する。
ああ、そうか。
彼は、自分がよく知る…。
『上条当麻、か』
『正解。…世界から、弾かれちゃった方だよ』
つまりは、"一人目"。
彼は、フィアンマの隣に座った。
彼もまた、世界から認識されない存在だ。
誰かが覚えているから。
魂だけが、ここにつなぎ止められている。
『ずっと、さ。見てきたよ』
フィアンマと一緒に、夕焼けの空を見上げ。
『ごめんな。…頑張ったな』
偽善使い(フォックスワード)は、そう言った。
それだけで、充分だった。
フィアンマにとって、彼こそが、一番の理解者だ。
お互いに特殊な右手を持ち、極端な運に振り回されてきたのだから。
『うん。……がんばったよ』
じわじわと、視界が滲む。
他ならぬ上条に認められたことで、安堵した。
『がんばった』
『ああ』
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