過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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63: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/11/03(日) 21:08:26.83 ID:pyA2p9JK0

「………何故、と言われても困るのだが」

恐らく、トール以外なら、トールの言うように見捨てていた。
元より、義理人情に感動するような性格はしていない。
どれだけ尽くされようと、何を支払わせようと、捨てるものは捨てるのだ。

ただ。

アックアを退けた後。
倒れたまま動かないトールを見て。
放っておいてはいけない、と思った。
放っておきたくない、と思った。

「…恐らくだが」
「…?」

首を傾げるトール。
彼の言っていることは間違っていないし、普段の自分なら恐らくそうした。
にも関わらず、彼を助けたいと願い、動いた理由。

「……お前が死ぬと、ひとりで甘いものを食べなければならないからじゃないか?」
「今感動しかけたのに、台無しだな」

多分、きっと。
今の自分を、普通の女の子として扱ってくれたからだ。
自分の憧れている人生を、少しでも見せてくれたから。






そんなことを告げるのは恥ずかしくて、フィアンマは言葉を悪く繕うのだった。


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