過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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640: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2014/03/16(日) 01:56:30.22 ID:TIIwc3tJ0

磁力を応用したブースターを装着した状態と同等のスピードで。
もはや走行といっても支障無き速度で戦場へ駆けつけたトールは、躊躇なくフィアンマの前へ立った。
ちら、と後ろを見やる。白い頬に赤い線が走っていることはわかった。

「…それくらい防げよな」
「速かったんだよ。見えなかった」

事実だろうが、それにしても防ぎようはあったはずだ。
肩を竦め、トールは眼前の敵を見た。

「初めまして、だな。天草式十字凄教とは和解したんだっけ?」
「何故彼らのことを、……貴方は」
「元『グレムリン』の直接戦闘担当、雷神トールと名乗っておくかね」

そんなことはどうでもいい、とトールは遮る。

「出来ることならじっくりアンタと戦ってレベルアップしたかったが、それどころじゃねえしな」

現在のトールの優先順位は、フィアンマが一番であり、戦闘は二の次だ。
そもそも、オティヌスと戦い続けたあの地獄と比べると、神裂との戦いの魅力はさほどではない。

「安心しろよ。手加減はしてやるからさ」
「参ります、」

風を斬る音がした。
指先から放つ溶断アークブレードでワイヤーを切断し、一気に間合いを詰める。
聖人の反応速度で追えないということはない。
あくまでも、トールは普通の人間に過ぎないのだから。

「ッ!」

ワイヤーを切断された以上、神裂には手加減というものが出来なくなる。
彼女は七天七刀を振り、トールに打撃を与えようとする。
殺すためでなく、意識を奪うための暴力。
対してトールは、躊躇なくブレードを神裂に叩きつけようとした。


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