過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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700: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2014/03/25(火) 22:56:03.10 ID:Qw90Fnh70

唇を寄せて、首筋に噛み付く。
痛い、と文句が聞こえた気がしたが、特にやめはしない。
舌を這わせる。匂いとは違って、甘い味はしない。
毎日ケーキを食べていればケーキのようになるのかと、少し期待したのだが。

「脱がすぞ」
「…宣言しなくて良い」

いつもよりずっと口数が少ない。
手を伸ばし、一つずつ、ボタンを外していく。
ワイシャツの色と遜色ない白い肌は、少し青くさえ思える。
こんなに頼りない体で、彼女は世界を守ってきて、救うことに失敗した。
辛いことにも苦しいことにも、ずっと耐えてきた。

「……この体で俺と戦ってたとは思えねえな」
「正確にはもう少し整えていたがね」
「根幹の部分では大して変わんねえだろ」

一発殴られたら、吹っ飛んでしまいそうだ。
簡単に手折れてしまいそう、な。

「本当に、醜いとは思わんのか」
「あん? 何が」

無言のまま、彼女が顎を動かす。
示された先、細い肩と、腕の接続部。

醜い、歪な、傷。

引きつったような、皮膚。


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