過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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769: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2014/04/02(水) 22:31:48.66 ID:evUITb5r0

きゅ、きゅ。

ソファーに二人で並んで腰掛け、約一時間。
自分の手を握ったまま、何やら指先を動かすトールにフィアンマは眉を潜めていた。
何をしているのかさっぱりわからない。
痒みや熱い、或いは冷たいというのなら離せば良いだけの話。

「…先程から何をしているんだ?」
「いや、何も?」

誤魔化してはいるが、何かをしている。
自分の左手がそんなに珍しいのか、とフィアンマは首を傾げざるを得ない。
こと、頭脳戦において鋭い彼女は、得てして鈍い部分がある。

(細いな。……片側が…9号…ってやつか?)

脳内の知識と照らし合わせながら、トールは頭を悩ませる。
普通なら勘付かれるような行動で彼が行っているのは、指のサイズの計測だ。
握った感触と目測でもって、左手薬指のサイズを計測せんとしている。

「……」
「…こそばゆいのだが」
「悪い」
「……離す必要はない」

咄嗟に手を離したトールに対し、フィアンマはごにょごにょとそう告げる。
彼は少しだけ考えて、再び彼女の手を握った。

「……ん、よし」
「…何の話だ?」
「気にすんな」
「……?」



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