過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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913: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2014/04/27(日) 22:58:21.64 ID:8S7XW5N50













「……ル。…トール?」
「ん、悪いぼーっとしてた」
「疲れているのか?」

オルゴールの音が止んだ。
笑顔を浮かべて、彼女の髪を撫でる。
不思議そうな表情を浮かべる彼女に、俺はまた嘘をついた。

「結婚して、子供が居るよ。可愛い一人娘だ。
 もうすぐ十歳になる。第一次反抗期ってところだな」
「ほう」

目を閉じれば、すぐにでも思い浮かぶ。

『ぱぱ、だっこ!』
『――――は甘えたがりだな』
『何だよフィアンマ、やきもちか?』

「見た目はお前に似て、性格は俺に似てる。じゃじゃ馬なところも含めて可愛いよ」

そうなるはずだった。
そうなっていなければおかしいはずだった。
そうはならなかったから、俺は『此処』に来た。

フィアンマを喰ったあの宗教組織の女教祖になって、全員を殺した。

お前を傷つける恐れのある奴らは、全員殴り殺した。
だから、この世界は安全だ。

後一人、殺すのは。

この世界で、フィアンマと喧嘩をしたままの『俺』だけ。

「飯食いに行くか」
「…、…そうだな。長く滞在していて、大丈夫なのか?」
「了解はとってあるから問題ねえよ」






――――きっと許してくれるだろ?  フィアンマ。


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