過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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967: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2014/05/05(月) 02:30:55.80 ID:JDj3Q3oh0

夢を見る。
所謂、自覚夢というものだった。

『う、あ……』

腹部が痛い。
のろのろと手を伸ばして触ると、冷たかった。
べっとりと手に付着したものは、血液だった。
それも、自分のものだとすぐに理解出来た。

『………?』

周囲の男は、こぞって何かを食べている。
それが何かを理解出来ないまま、男達は一瞬で肉塊になった。
暖かい腕に抱き上げられ、泣きそうな声で話しかけられる。

トールだった。

自分が直近まで会っていた彼とも、喧嘩をしていた彼とも違う年齢の。

『俺様、と…トールの、…あかちゃん……あかちゃん、は…?』

勝手に言葉が飛び出た。
彼は泣きそうな顔をして、それから無理やり笑って。

『ああ、無事だよ。間に、合った。隣の部屋で、即席で作ったベッドに寝かせてる。
 お前によく似てるよ。髪が赤くて、顔も可愛い赤ん坊だった』
『そう、か……よか、った』

嘘だな、とすぐにわかった。
嘘をつかなければならない程、彼は追い詰められていた。

泣かないで欲しかった。

自分がたとえ死んでも、前を向いて生きていて欲しかった。
とても悔しいけれど、誰かと結ばれてでも、良い人生を送って欲しかった。

なかないで。
ここにきてくれて、ありがとう。

何も言えないまま、意識が遠ざかっていく。


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