過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2014/05/05(月) 02:30:55.80 ID:JDj3Q3oh0
夢を見る。
所謂、自覚夢というものだった。
『う、あ……』
腹部が痛い。
のろのろと手を伸ばして触ると、冷たかった。
べっとりと手に付着したものは、血液だった。
それも、自分のものだとすぐに理解出来た。
『………?』
周囲の男は、こぞって何かを食べている。
それが何かを理解出来ないまま、男達は一瞬で肉塊になった。
暖かい腕に抱き上げられ、泣きそうな声で話しかけられる。
トールだった。
自分が直近まで会っていた彼とも、喧嘩をしていた彼とも違う年齢の。
『俺様、と…トールの、…あかちゃん……あかちゃん、は…?』
勝手に言葉が飛び出た。
彼は泣きそうな顔をして、それから無理やり笑って。
『ああ、無事だよ。間に、合った。隣の部屋で、即席で作ったベッドに寝かせてる。
お前によく似てるよ。髪が赤くて、顔も可愛い赤ん坊だった』
『そう、か……よか、った』
嘘だな、とすぐにわかった。
嘘をつかなければならない程、彼は追い詰められていた。
泣かないで欲しかった。
自分がたとえ死んでも、前を向いて生きていて欲しかった。
とても悔しいけれど、誰かと結ばれてでも、良い人生を送って欲しかった。
なかないで。
ここにきてくれて、ありがとう。
何も言えないまま、意識が遠ざかっていく。
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