過去ログ - 凛「庭上のサンドリヨン」
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148: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 22:23:30.93 ID:199Q0AEFo
井上と呼ばれたチーフは、「だろうな」と天を仰いで、ハァ、と嘆息した。

「……仕方ない、再構築は仕事分だけで進めるしかないな」

「ただ、その北条加蓮に、渋谷凛とバーへ行ったことが記録されています」
以下略



149: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 22:24:12.47 ID:199Q0AEFo
「たわけが、そんなこと云ってる場合か」

コツンと加藤の頭を殴って、続ける。

「次号の体齢は15だ、酒は呑めん。整合性を持たせる為に北条加蓮の方も改竄しておかねばな。渋谷凛の再構築と北条加蓮の改竄、全ての所要時間は?」
以下略



150: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 22:25:16.68 ID:199Q0AEFo

ねえ、一体何の会話をしているの?

ねえ、そんなことより助けてよ。

以下略



151: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 22:25:48.00 ID:199Q0AEFo
しかし、何も答えは返ってこない。

「ねえ、それを……どうするの?」

もう一度訊く。
以下略



152: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 22:27:27.76 ID:199Q0AEFo

――

既にとっぷりと日が暮れている中、他の作業をしていた井上に、加藤が報告した。

以下略



153: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 22:28:09.70 ID:199Q0AEFo
寝ている凛の肩を、とんとん、と叩いて起こす。

ぼんやりと薄く、その後、ゆっくりと眼を開け、凛は覚醒した。

「んー……」
以下略



154: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 22:29:02.53 ID:199Q0AEFo
井上は満足そうに頷いて、

「メンテ後の起き抜けだからな、だるさは一晩寝れば回復するはずだ」

そう云って、手を差し出した。凛はその手を掴んで立ち上がり、一度、うーん、と伸びをした。
以下略



155: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 22:31:04.92 ID:199Q0AEFo


・・・・・・

部屋から去る凛を見送ったのち。
以下略



156: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 22:33:21.64 ID:199Q0AEFo
「――しかしなんで急に投身なんかしたんでしょう? そんな素振り、今日の朝ですら見せていなかったのに。確かに終業間際は様子がおかしかったけれど」

その問いに、加藤が若干困った表情で屍体を見る。

「ホトケさんの脳がここまで潰れていなければ簡単にトレース出来るんですが……」
以下略



157: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 22:34:45.94 ID:199Q0AEFo
「――そうですね……いつも右手に持っている鞄が左手にあったことと……あぁ、昨夜の記憶が一切なく、更に空腹を憶えず昼食はおろか朝食も摂っていないと云っていましたね」

「まずは前者から見て行きましょう」

そう云って加藤は、渋谷凛――だった“もの”の傍へ寄り、右手の状態を調べた。
以下略



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