179: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:05:24.78 ID:199Q0AEFo
エンジニアリングルームの隣にあるレッスンルームへ入ると、既にそこにはまゆが来ていた。
「あ、まゆ、おはよう。待たせちゃった?」
180: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:06:57.52 ID:199Q0AEFo
二人の脳に、トレーニングスタッフルームからの通信が流れ込んだ。
『さて今日のレッスンはモデルのポージングだな。渋谷、レッスン中に佐久間から盗めるだけ盗め』
凛は力強く頷き、まゆの隣に立つ。
181: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:07:53.85 ID:199Q0AEFo
NEURONetを介しているので、実際に声に出しているわけではない。
それぞれの会話の意識が、瞬時に相手へ流れるので、とても効率的な意思疎通が可能であった。
『そうだ。そこを中脘と云う。ポージングで“身体の表情”を一番印象づける部分だ。AIS全てのラインで常に意識するように。佐久間、隣にAラインで立ってみろ』
182: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:09:03.74 ID:199Q0AEFo
そしてその意識は、声に出さずとも彼女やトレーナーへと伝わる。
二人も、それに応えるかの如く凛への指導に熱が入る。
ポージングのほか、ウォーキングもこなす。
183: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:09:36.28 ID:199Q0AEFo
しかしまゆは対照的に、こめかみを右手で抱え、少し顔も白くなっていた。
「あれ、まゆ、大丈夫? 調子悪そうだよ?」
「ううん、心配しないで大丈夫よぉ。少し奮っちゃったから、疲れが出ただけね、きっと」
184: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:11:29.12 ID:199Q0AEFo
185: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:11:59.26 ID:199Q0AEFo
PiPiPiPi……
ぱちり。
186: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:12:35.61 ID:199Q0AEFo
今日も仕事。
今日もアイドル活動。
187: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:13:53.75 ID:199Q0AEFo
・・・・・・
188: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:14:56.62 ID:199Q0AEFo
今朝は、山手線に三人も連続で飛び込んだらしく、ずっと止まっていた。
代替の環状路線として、大江戸線に振替輸送が押し寄せたのである。
死に急いだのはいづれも若い男だと云う。死して尚手間を掛けさせるとは、よっぽどロクな人生を歩んでいないのだろう。
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