過去ログ - 提督「心から愛しい羽黒に捧ぐ。」
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15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/11/03(日) 03:55:58.55 ID:dhwOsPjG0
乙。もっと読みたいですよ!
その後が気になる
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/11/03(日) 07:05:15.77 ID:j97TKaKxo
乙
続きも楽しみにしてます
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/11/03(日) 19:52:02.44 ID:swHYW4Jko
夕方の執務室には虚しく軍歌が響く。
かつては羽黒と共に耳を傾けた音色が虚空に溶ける。
軍艦行進曲。
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/11/03(日) 20:05:35.97 ID:swHYW4Jko
杯に残った酒を飲み干してその来客を見やると、我が艦隊の旗艦、霧島であった。
「あぁ、霧島か……私に何か用事でも?」
「お、落ち着いて聞いてくださいね? 他の部隊より鉄底海峡にて羽黒らしき重巡洋艦の姿を見たとの報告がありました」
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/11/03(日) 20:11:22.40 ID:swHYW4Jko
「羽黒はね、最期に私を見たんだ。雷撃の水飛沫にかき消されて死体は見つからなかったとはいえ、一体彼女はどこにいたというんだね?」
「命からがら逃げて、何処かの島に身を隠しているやもしれません!」
霧島の必死な言葉に、私は喉を鳴らして笑った。
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/11/03(日) 20:18:04.24 ID:swHYW4Jko
「私達は羽黒が轟沈したなどと思ってはいません! 彼女が生きているのなら奇跡でも偶然でもいいんです!! 栄えある『第一艦隊』の希望を笑わないでください!!」
その言葉に私はたまらず霧島の瞳を見つめた。
メガネの奥の彼女の瞳は潤んでいた。
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/11/03(日) 20:22:00.20 ID:swHYW4Jko
「第一艦隊全艦に告ぐ! 各員対艦装備を行い鉄底海峡へ進軍せよ! なお、栄えある第一艦隊には1名の欠員の補充が必要である!!」
愛国行進曲のメロディと共に私は司令を行う。
「今回も5『人』での出撃を行う! 旗艦『霧島』以下『筑摩』! 『高雄』! 『赤城』! そして『日向』!」
22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/11/03(日) 20:26:15.87 ID:swHYW4Jko
叫ぶだけ叫んで私はマイクのスイッチを乱暴に切る。
「君にマイクチェックをさせてから号令をかけるべきだったかね?」
「いいえ、お似合いの演説でした。掛け値なしに」
23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/11/03(日) 20:31:04.50 ID:swHYW4Jko
それからはまさに破竹の勢いであった。
各々が目を爛々と光らせ、目の前の敵を轟沈させてゆく。
まるで復讐のようだ。
24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/11/03(日) 20:36:23.76 ID:swHYW4Jko
「羽黒!」
私は大海原の彼方に届くような声で愛しの彼女の名前を呼ぶ。
ポツポツと浮かぶ島にむけて、喉が壊れそうなほどに声を上げる。
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/11/03(日) 20:40:03.71 ID:swHYW4Jko
日が沈む。
すでに私の喉はまともに声を出すことは叶わぬほどに消耗し、艦載機の燃料も底をついた。
羽黒発見の報告は未だにない。
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