過去ログ - 【R-18】舞園「苗木君の鶴が私のナカにッ!」苗木(この舞園さんは嫌だ)【18禁】
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26: ◆viiWRiLRjFiX[sage saga]
2013/11/03(日) 22:05:41.98 ID:R00ldDfL0

◇◇◇

「苗木君!? 苗木君!? 苗木君はどこですか!?
 どこに行っちゃったんですか!?
 いやああああああああああああああああああああああああああ」

そう……一晩経てば、舞園さんはアイドルとしての自分を失っているんだ。

きっと今頃、舞園さんは部屋の中で家具を倒したり、叫んだりしていると思う。

以前にもあった。

そのときの音がボクの耳に焼き付いている。
だから、今、防音の扉のある音も簡単に想像することができた。

ドンドンとボクは扉を叩く。

「いやっ……誰ですか? 助けて苗木君……助けて助けて。
 苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君
 苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君
 苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君。助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助け
 て助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて」

ボクは扉の下からメモを差し込んだ。

『ボクだよ』
「苗木君ですか!? 本当に苗木君ですか!?」
「聞こえる? ボクだよ、苗木だよ……舞園さん、ここを開けて……」
「苗木君ッ!」

舞園さんは扉を開けると、ボクの胸に飛び込んできた。
そして、そのまま泣きじゃくる。
小さい子どもみたいに。

「良かったぁ……。どこに行ってたんですか。苗木君…。私を、置いていかないって言ったじゃないですか」
「ごめんね……」

この舞園さんはどの舞園さんなんだろう?

……いや、どんな舞園さんでもいいのかな?

……だって、アイドルとしての舞園さんじゃないことだけは確かだし。

「ほら、部屋に入ろう」
「はい……」

舞園さんは嫌なことを嫌なまま行える人。

割り切ったりせず、悩みながら、苦悶しながら、それでもやろうと考えられる人。

そのために自分だって騙せる人。

自分さえなくせる人。

演じる事で自分を塗り替えられる人。

大切なものと大切なものを天秤にかけて、その結果に従って“動けてしまう”人。

今も舞園さんは自分を捨てて、最後に残った大切なものを死守しようとしているんだ。

ボクにボクを取られないように…………。



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