過去ログ - モバP「遊佐こずえのプロデュース」
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13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/11/06(水) 15:47:55.47 ID:9JKm4yMf0
半月近く経過したが、その時の事だけは、今でも鮮明に覚えている。
――土砂降りの交差点。横転したトラック。歪んだ社用車。
大粒の雨の中、辛うじて見えるのは赤に塗れた自分の手と、それが伸ばされた先に横たわる彼女の身体。
頬を伝う雫は次第に血と涙の生暖かさに変わり、サイレンの音が大きくなるにつれ、私の意識は遠のいていった。
それから目が覚めた時には、すべてが済んだ後だった。
自宅の階段を降りたら、今や当たり前のような光景となった、食卓に突っ伏した母の姿。
人殺しを息子に持って、さぞかし肩身が狭いのだろう。彼女は現在もなお、毎晩そこで泣き続け、毎朝そこで寝ている。
本当は気になる新聞もテレビも、事実が受け入れられなかったのか、今日この日まで一切目を通していなかった。
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