14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/11/11(月) 00:55:22.05 ID:3fMmVyzW0
 「お客様の部屋番号は210号室になります。ごゆっくりお過ごしください」 
  
 私たちを訝しげに見つめながら、ただし笑顔は崩さずホテルマンはそう言ってカードキーを手渡してくれた。 
  
  
 私の足腰もそろそろ悲鳴を上げていた。 
 210号室の扉を急いで開いて、私たちは崩れるようにベッドへ倒れ込んだ。 
 汗で体は気持ちわるいし、心臓は痛いし、体が変な方向に固まって動けない。 
 動けないのは佐藤も一緒で、まだまだ止みそうにない涙を流しながら、ベッドに埋もれていた。 
  
 私の背中も涙でぐしょぐしょだった。 
 移動中ずっと顔を押し当てていたからそうなるのは当たり前なのだが。 
  
 「ちょお、休憩……」 
  
 泣いている佐藤を、どうにかこうにか慰めてやらねばいけないのだろうと思ったけれど、 
 いかんせん体が言うことを効かない。 
  
 5分休憩。 
 5分後に再起動するから。 
  
  
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