過去ログ - 女「じゃあ、一緒に帰ろっか」
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3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/11/11(月) 01:01:11.98 ID:Bw6Z329mo

 何もしないのは暇だから、俺はいつも一人で暇を潰している。

 気取ってドストエフスキーなんて読んだみたり、前日に観た「汚れた顔の天使」のことを考えたり。
 もしくは「ホテル・カリフォルニア」のイントロをできるかぎり正確に思い出そうとしたり。

 我ながらどうかというセレクションだったけれど、頭の中で考えているだけなので誰にも責められることはない。
 誰にも責められることがない、というのが一人で考え事をすることの利点でもあった。

 さて、と俺は思った。次の時間は移動教室だ。

 俺はごく自然に教科書ノート筆箱を手に立ち上がる。
 我ながら優雅な立ち上がり方だった。

 あまりに優雅だったせいで、教室に残っていた大半の生徒は、俺が立ち上がったということにすら気付かなかっただろう。
 そもそも俺がそこに居たことにすら、彼らは気付いていなかったかもしれないけど。

 なんせあまりに優雅だったもんだから。



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