過去ログ - とあるミサカのアルバイト
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34: ◆ep89LxT8I.[saga]
2013/12/01(日) 17:13:00.19 ID:iVPKIV6/0
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結局、予定していた帰りのバスより2本、時間にして40分以上遅れて三人は黄泉川のマンションにたどり着いた。

「そういえば番外個体はどうして雀荘でバイトしようって思いついたの?ってミサカはミサカはお土産のアイスを手にしてはしゃぎながら聞いてみる!」

「うん?あー、ミサカはゲーセンで遊んでたらスカウトされたんだよね」

番外個体は台所で夕食の炊飯器(主菜用)と炊飯器(汁物用)の中身を確認しながら答える。

「アーケードのゲーム機って言うのかな?100円で東風戦が出来る機械でよく遊んでたら、オッサンたちにジロジロ見られてて、でその中に店長がいたワケ」
「『チャイナ服で麻雀ゲームだなんてキミ気合入ってるね!』とか言われてさ、ぎゃはは…、アオザイだっつーの」

「へー、ちなみに今日はイカと大根の煮物と秋刀魚のつみれ汁だよってミサカはミサカはリークしてみる」

「渋すぎでしょ…ミサカもコンビニでなんか買ってくればよかったぁ」

一人分の遅い夕食を並べる番外個体とそれに付き合うように隣に座る黄泉川。
黄泉川は明日も非番なのか、手元にはビール缶が一つ空いている。

「それにしても麻雀なんて懐かしいじゃん」

「やったことあんの?」

「大学時代にたまーにね。桔梗は結構手強かったじゃん」

「よく言うわ。テスト後の打ち上げにいつも徹マンに誘ってきたじゃない」

「多分麻雀牌もどこかにしまってあったはずじゃん…よっし、番外個体が食べ終わったら久しぶりにやるじゃん!?」

「面子は?四人必要でしょ」

そう番外個体が続けると、既に雀士の顔つきとなった女三人がぐるりと一方通行を振り返る。
その瞳はそれぞれ語っていた。


(三麻でもいいけど、展開が早くてつまらないのよね)
(第一位をカモれる!!ヒャッハー!!!)
(麻雀は男の嗜みじゃん)


「……やンねェぞ。そもそもルールがさっぱり分かりませェン」

「ミサカが!ミサカがやりたいってミサカはミサカは意思表示!番外個体ルール教えてーっ」

「余計なことばっか覚えようとすンなオマエはもう寝ろ」

「ひどいっミサカはまだアイスも食べ終わってないのに!?」

「ねーせっかくだし賭け麻雀にしようよ」

「話をこじらせンな」

「負けた奴がコンビニでミサカのデザートを買ってくるってのはどうかな」

「あっ!ってミサカはミサカは忘れてた!」

突如大声を張り上げた打ち止めに住人たちが注目する。

「あのね、ミサカ一七六〇〇号に番外個体追跡の報酬が欲しいって言われてたんだ…ってミサカはミサカは約束を思い出してみる」

「…成功もしてねェくせに一体何が欲しいってンだ」

「みかん箱の段ボール。丈夫なのが欲しいんだってミサカはミサカは伝えてみる」

「うんうん、4位の罰ゲームが決まったじゃん。敗者はみかんを箱買いしてくること!」

黄泉川は満足そうに頷いて、麻雀牌を探しにソファーから立ち上がった。



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