過去ログ - 【安価】幻想郷で過ごしたい【コンマ】
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◆Gw2XalQrNA
[saga]
2013/11/15(金) 15:31:26.04 ID:HNKnIq9DO
4……無念。
互いに相手を見据え、構える。奇しくも同じ上段の構えだ。
妖夢は頭上に刀を掲げ構えているのに対し、貴女は頭の右……右肩の上に構えている。
貴女(間合いは……二間、いや一間半)
踏み込めば容易に届く距離だ。則ち、既に互いの間合いに入っている。
全神経を用い、打ち込む隙を探す。しかし見つからない。
妖夢も同様に動けない。互いに自分の隙を僅かにも作らず、相手の僅かな隙に食らいつこうと睨み合っているのだ。
貴女「………」
妖夢「………」
睨む。睨む。一瞬たりとも目を離さない。どれほど小さな動きですら見逃してなるものか。
この緊張が刹那でも緩んだ時、次の瞬間自分は地に伏せているだろう。
狙う勝機は先の機、相手が攻撃するまさにその瞬間を狙う。
全神経が攻撃動作に向けられた一瞬、その一瞬を捉えて打ち込めば防ぐことは不可能だ。
貴女「…………」
妖夢「…………」スッ
――来た。
妖夢の体が僅かに――ほんの僅かに前へ押し出される。
その瞬間を、私は捉えた。
貴女「―――――ッッ!!」ダッ
全身のバネを爆発させ、一瞬で間合いを詰める。
そして妖夢の剣に合わせて薄桜を振り下ろす――はずだった。
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