過去ログ - 苗木「穴に落ちたら別世界?」舞園「たぶん違うと思います」
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10:カタツムリ ◆VVBcRnN7PuNW[saga]
2013/11/15(金) 00:41:15.48 ID:k5ZdhmIm0
◆◆◆

「あちしはウサミ……魔法少女ミラクル★ウサミ。ちょっぴりスイートなミルキーッ娘でちゅ」

「お、おう……」

 フリル付きのピンクのスカート姿にステッキを携えた二足歩行のデフォルメされたウサギ。
 普通ならあり得ない。
 桑田が思わず呻いてしまうのも無理はない。

「えっと……キミは?」

「あちしは魔法の国から来まちた! 二人の味方でちゅ! あちしに任せておけばここから安全に出られまちゅ」

「どういうことだよ、おい!?」

「驚かせちゃった? ごめんなさいでちゅ。けど、まずは話を聞いてほしいでちゅ!」

 すると、そのウサミと言うウサギは語り始めた。

「この世界は誰かの夢の中でちゅ……。
 普通この中に迷い込むなんてことはありえないのでちゅが、
 何かの拍子で運が悪いと迷い込む人がいるのでちゅ」

「運が悪いって……」

「く、桑田クン。そこでボクのことを見るのはやめてくれる!?」

「しかし、大丈夫でちゅ。あちしのお仕事は夢の中の迷子を保護すること!
 この世界の夢を見ている人が起きるまで、二人を守ってあげまちゅ」

「マジか……。てか……ここってなんかやばいものあんの?」

「たまに人間が見てはいけないものがありまちゅ。
 人の夢の中って意外とグロテスクなものが出てくることが多くて困っちゃうんでちゅ
 この夢の中は少ないみたいでちゅが……」

「そもそも……ここって本当に夢の中なの?」

「うーむ。信じてないでちゅね。よろちい! 今、魔法を見せてあげるでちゅ!」

 そういうと、ウサミはステッキを振る。
 すると、 ウノミの身体が大きくなっていく。
 どこまでも……。

「やべええええええええええええええええええええええ」

「えええええぇぇぇえぇぇぇぇぇぇぇえぇっぇぇぇぇぇ?」

 雲を突き抜けるほど大きく、その背は高くなり、肩幅もそれに応じて段々と広がっていく。
 影が街を覆っていく。

「いや! もういいから! ノーセンキュー! マジで!」

 まだまだ大きくなるウサミに対して、桑田が叫んだ。

「も〜う〜信〜じ〜て〜く〜れ〜ま〜ち〜た〜か〜?」

 遥か上空から声が響いた。
 苗木は思わずつぶやいた。

「なんだ……これ…………?」

 しゅるしゅると元のサイズに戻ったウサミは話を続けた。

「ということで、あちしは魔法使いで、ここは誰かの夢の国でちゅ。
 基本的に、この誰かが夢を見終えれば、迷い込んだ人も帰れるので安心してよいでちゅ。
 万が一に備えて、あちしがいるので、むしろ……ミナサンは滅多にないこの機会を楽しむのが良いでちゅよ」

 ウサミは笑顔のままそう言うと、呪文のように「らーぶ! らーぶ!」と唱えた。
 その様子に苗木と桑田が毒気を抜かれる。

「なんかよく信じられないけど……そう言うなら、守ってもらおうか」

「そうだな……。まぁ、そのうち出られるならそでいいや。
 はぁ……教室で寝てただけなのに、どうしてこうなった。ありえねー」



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