過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part8
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◆zvY2y1UzWw
[sage saga]
2014/01/14(火) 00:34:24.12 ID:9SwiL0z50
「定期連絡、こちら夏樹。奈緒、報告はあるか?」
背後に穴が開いた気配を感じ取って振り返った。
夏樹の部屋と今いる部屋を穴が繋ぎ、奈緒は現在の状況を報告した。
「夏樹…ちょっとヤバイかもしれない」
「ヤバイ?…何かあったのか」
「見回りの兵士が今朝から街のあちこちに居る。目的があたしにしろそうじゃないにしろ、見つかるかもしれない」
「…なるほど。確かにそれはヤバいけど…奈緒、なにかする気か?」
「あ、わかる?」
「わかるね。どう考えたって今から撤退してこっちに帰ってくる感じの声じゃないからさ」
「…だって、あたしまだ何もできてないから。まだこれからって時なんだ、撤退なんて選べない」
「…」
せっかく敵の懐まで来ているのに奈緒は何もできていない。それが奈緒は許せなかった。
その決意した声を夏樹は聞き逃さない。そして、少しだけ考え込む。
「…王宮か神殿、どちらかだけだ。今晩中に行けるか?」
「夏樹…いいのか?」
ネバーディスペアの形式上のリーダーはきらりでも、実質的には(不本意ながら)夏樹が仕切っている。
指令を下すのはLPだ。だが、指令が直接下されてない場では夏樹が判断し、動きを決める。
…今、LPはこの場にいない。彼が今ここにいれば安全を優先しすぐにでも帰還するように促すだろう。
だがそれではロックではない。
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