過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part8
1- 20
711: ◆zvY2y1UzWw[sage saga]
2014/01/14(火) 00:42:08.99 ID:9SwiL0z50
(…急がないと不味いな…!)

その騒ぎの気配は奈緒自身にもよく伝わっていた。

光を避け、神殿付近の暗闇に着地する。目標は神殿に決めていた。

神殿の方を選んだのは王宮と比べ見回りも少なく、それでいて重要な情報がありそうという直感に従っての行動だ。

一応夜目が利くほうではあるのだが、片目には管理局開発の小型暗視スコープを装備している。

神殿の入り口に近づくと、二体の見張り役のイワッシャーが居るのが見える。

(…陽動とかが居ると楽なんだけど)

一人ではやはり無謀な気がするが、一度やると決めたからには行くしかない。泥を足に纏い、人の形からその形を変える。

右手にサイレンサー付きの拳銃を構え、息を整える。

利き手は多分虎の手にされた左だったから、右手だけで道具を使うのはあまり得意ではない。

それでも今は止まっている暇はない、泥の一部を腕に変化させ、右腕を支える。

奈緒から見て奥の方のイワッシャーの、レーザーを発射することが出来る頭部に狙いを定め、引き金を引いた。

奈緒以外には拳銃の音は聞こえず、ただ静かにイワッシャーの頭部を銃弾が貫く。

「……シャ?」

頭部を破壊され、撃たれたイワッシャーの機能が停止する。

「シャ!?」

攻撃されなかった方のイワッシャーは、急に倒れたもう一体に戸惑う。

そして奈緒は物陰から一瞬でイワッシャーに距離を詰め、頭部を虎の左手で猫パンチ…ではなく泥を纏った爪でえぐり取るように拳を放つ。

「シャ…」

奈緒は右手も虎の手に変化させると、その爪で倒れた二体の頭部と胴体部を切り離し、神殿の出入り口付近から退かせておく。

まだ周辺に気配がない事を確かめると、長く暗い廊下を静かに走り出した。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/828.09 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice