過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part8
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726: ◆zvY2y1UzWw[sage saga]
2014/01/14(火) 01:04:43.09 ID:9SwiL0z50
「なぁ…ちょっと待ってくれ、今の状況がよくわからないんだけど…」

そこに奈緒がプレシオに戸惑い気味に質問する。

『覚えてねぇのか?』

「だから聞いてるんだよ…全く分かんねぇんだ。てっきり捕まったのかと思ってた」

『仕方ねぇな…』

どうやら意識が朦朧としていたからか、殆ど覚えていないようだ。プレシオは面倒そうに説明する。

魂であっても真夜中に近いこの時間帯はプレシオは眠っていた。しかし周囲であまりにもうるさかったので起きてみたらあの状況だったのだ。

『…どこから言うべきかね…まぁ捕まりそうになっていたお前を助けたのは紛れも無くこの俺よ!』

「じゃあ…今アタシが鎧の中にいるのはなんでだ?」

『それか?俺は幽霊みてぇなもんだ。巫女の妙な術で動けなかったが…さっき力を振り絞ったらなんか知らんが動けたんで、近くにあった鎧に憑りついたんだよ』

『つまり…俺はこのアビスエンペラーとかいう鎧を体の代わりに動いている訳だ。お前は空っぽの鎧の中に入ってきた…と言う事だな』

煙幕の中、彼女が泥のように溶けて鎧に入って来た時の恐ろしい光景を思い出さないように、説明を手早く済ませる。

あの時の奈緒は、まだ少し暴食の感情が生きていた。強い力を欲し、喰らう事を思考の奥底で欲していた。

そこにアビスエンペラーが現れ、奈緒はその力を欲し、喰らえなかったアイの代わりに捕食しようと泥のように溶けて襲い掛かったのだ。

だが幸運なことにオリハルコン製のアビスエンペラーは食えるモノではなく、中に誰も居なかった。

そして泥の状態のまま、奈緒は暴食の衝動により居もしない中の人を喰らおうとアビスエンペラーの隙間から中に入ってしまい、そのまま現在に至るのである。


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