過去ログ - WA2 予期せぬ来訪者
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/11/19(火) 06:07:24.64 ID:rzFGlpu50
「……で、小木曽は何しにきたんだ」

 日曜日の午後、学園祭最終日。まだ、後夜祭も残っている時間に雪菜はかずさの家に訪れていた。

「何、って、冬馬さん、今日学園祭こなかったから体調大丈夫なのかなぁって」

 かずさに導かれ、リビングまで入ると、ここ座っていいかな、と訊きながら腰かけ、かずさはその正面に陣取った。

「昨日の演奏見てただろ。全く問題ないよ。ただ、今日は行く必要がなかったから行かなかっただけ」


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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/11/19(火) 06:24:46.66 ID:rzFGlpu50
「ふぅん、そっか、体調バッチリなんだね。春希君の看病のおかげかな?」
 
 春希の名前が出た途端、ビックリしたような、困ったような、この二人が集まったら春希の話題が出ることなんて容易に想像つくだろうに、あからさまに狼狽えていた。

「な、なんでそこでアイツの名前が出てくるんだよ。それに、アイツの看病なんてそんな大したものじゃなかったし」
以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/11/19(火) 06:25:33.89 ID:rzFGlpu50
「知るか。それに、まだ後夜祭とか残ってるだろ?そんな事言いにくるくらいだったら、あのバカと一緒に学園祭回れば良かったじゃないか。今から家出てもまだ間に合うんだし、あたしの事ならもう大丈夫だから」

「うん、私、本当にうらやましかったんだよ。それ以上に、心配だったんだけどね。……二人がどうにかなっちゃうんじゃないかな、って」

 一言一言噛みしめるように、その言葉はかずさを責めるようで、自分の家にも関わらず、居心地の悪さをかずさに感じさせた。
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/11/19(火) 06:26:04.95 ID:rzFGlpu50
「だから、アイツとは別にそんなんじゃ……」

「本当に?」

「ッ……あ、ああ、本当」
以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/11/19(火) 07:36:52.95 ID:f5zH81dpo
ワイルドアームズかと思ったわ


6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/11/19(火) 07:54:46.50 ID:vlqEiWn3o
同じくワイルドアームズかと
ホワイトアルバムか


7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/11/19(火) 08:26:05.71 ID:rzFGlpu50
>>5 >>6
タイトル紛らわしいですね。これ、スレ立て直した方が良い?


8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/11/19(火) 08:36:58.77 ID:ZFSi0hwI0
構わないんじゃない?俺はホワイトアルバムかなーと思って覗いてみたわけだし


9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/11/19(火) 08:42:45.29 ID:rzFGlpu50
>>8
じゃあ、このまま続けますね。これ、返事なかったらどうしようかとちょっとドキドキしてましたww


―――
以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/11/19(火) 08:52:12.13 ID:rzFGlpu50
「……言いたいことがあるならハッキリ言えよ。あたしを責めにきたんだろ?アイツの事なんか興味ないって言ってたのに、裏切られたって思ってるんだろ?ハハッ、ほんと、なんであんなことしちゃったんだろうな。別にあんなの、どこにでも転がってるような奴なのにな」 

 そういって、自虐的な笑みを浮かべる。

「当たり前だよな。あんなことされて、まだ友達でいようだなんて、そんな都合のいい話、あるわけないよな。……悪いけど、言いたいこと言ったら今日は帰ってくれないか?一人になりたいんだ。ほんと、ごめんな」
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/11/19(火) 08:57:48.84 ID:rzFGlpu50
「わたしが怒ってるのはね、わたしにこんな怖い思いをさせた冬馬さんに対してなの。また、一人になっちゃうんじゃないか、って。また、中学の時みたいになっちゃうのかな、って。――冬馬さんは、三人でいたのは、楽しくなかった?」

「そんな、そんなの……楽しかったに、決まってるだろ。あんなに楽しかったのは、少なくともここに入ってからじゃなかった」

「そうだよね。うん、わたしもそうだったんだよ。本っ当に楽しかったよね。三人で集まれば、出来ないことなんてないんじゃないか、って。入学してからあんなに素でいられたのなんてここだけだし、何より春希君と冬馬さんがいたから……だから、だからね、わたし余計に怖かったの。三人が、二人になっちゃうんじゃないか、って――わたしがいなくなっちゃうんじゃないかって」
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/11/19(火) 09:33:54.83 ID:rzFGlpu50
「そんなこと……」

「ない、って言える?春希君、優しいから、わたしが三人でいたい、っていったらきっと無理にでも三人でいようとしてくれるよね。だけど、それが辛くないって言える?わたしは我慢できなくなっちゃうなぁ。冬馬さんはどうかな、って聞かなくても多分わたしと一緒だよね。だから昨日春希君にあんなことしちゃったんだろうし」

「……そのことは怒ってなかったんじゃないのかよ。もう、よしてくれよ、そのことでからかうの」
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/11/19(火) 09:34:37.06 ID:f5zH81dpo
いやスレ立て直せって言ったわけじゃないんだ、すまない
ワイルドアームズ2×バオーかと思っただけなんだ


14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/11/19(火) 09:45:46.66 ID:rzFGlpu50
「うん、冬馬さんは可愛いよ……それに比べてわたしは、すごく汚い。自分でも嫌になるくらいに。ねぇ、さっきさ、やり返しちゃおうかな、って思ったって言ったよね。冬馬さんが出て行っちゃった後、わたし春希君の傍にいたの。そこでね、彼の事、奪っちゃおうかな、って」

 その言葉を聞いた瞬間、明らかにかずさの顔が歪んだ。

「そんな、別に、アイツはあたしの物じゃないし、そんなことで小木曽の事を汚いだなんて、そんなの、あたしの方がよっぽど汚いじゃないかよ」
以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/11/19(火) 09:48:33.84 ID:rzFGlpu50
>>13
いえいえ、こちらこそ紛らわしい表示申し訳なかったです。

「そりゃぁ、小木曽みたいなやつから告白されて断らない奴はいないだろうな。……あたしとは違って」

以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/11/19(火) 12:06:17.20 ID:rSBpCXmYo
はよ


17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/11/19(火) 20:41:27.95 ID:FyknKkKGo
ワイルドアームズ間違いは略称が同じだから仕方ない(白目)


18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/11/19(火) 21:41:54.11 ID:rzFGlpu50
「でも、でもね、冬馬さんがいたから。三人でいたことが、すごく嬉しかったから。冬馬さんに怒ろう、ってそう思えたの。わたしがあの時どんな気持ちだったか、冬馬さんに分かってもらいたかったの。……あはは、正直、このことは話すつもりなかったんだけどなぁ。だって、こんなわたしの事知ったら、冬馬さん、きっとわたしから離れていっちゃうから。こんな汚いわたしの事知ったら、もう三人でいることなんて出来ないんじゃないかって。でも、なんでかなぁ」

「だから、小木曽は汚くなんて」

 雪菜は突然立ち上がると、かずさの横に腰かける。
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/11/19(火) 21:50:34.77 ID:rzFGlpu50
「わたしたち、友達だよね?……ううん、こんな汚いわたしでも、友達でいてくれますか?」

「なんで」

 唇をきゅっと噛みしめ、肩がワナワナと震え始めた。
以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/11/19(火) 22:01:14.32 ID:rzFGlpu50
「バカ……野郎」

「バカは言い過ぎだと思うけどなぁ」

 むぅ、と抗議するような目つきでかずさを見る。そうして、気を取り直して、と言った風に居住まいを正した。
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/11/19(火) 22:04:54.38 ID:rzFGlpu50
「そうだな」

 悩むようなポーズをとってはいたが、どうやら最初から答えは決まっていたようだ。

「たった一人の友達だし、それくらいは、な」
以下略



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