41: ◆Q2Rh6LUPmsVj[saga]
2013/11/29(金) 22:26:06.58 ID:Ix9Gqc1z0
「大丈夫、ケンスケ?」
「ああ、こんな事ぐらい何ともないよ。辛いのは体の痛みより心の痛みさ」
パンパンとズボンについた土や埃を払ってケンスケは起き上がる。
その時、一陣の風が吹き、アスカとトウジは慌ててスカートを押さえた。
「……見た?//」
猫の頭をした少女は猫の体をした少年に問い詰めた。少年は首をふった。
「見えなかったよ。僕、別の方を見てたし」
「ホントでしょうね?//」
「うん……」
猫の体をした少年は残念そうにうなずいた。それを見て猫の頭をした少女は嘘ではないと判断した。
「ワシのも見えてもうたかいのう」
トウジはあっけらかんと笑う。
「見えなかったよ」
ケンスケが代わって答えた。
「見えたよ」
シンジは余計な事を言った。
トウジは「すまんなあ」と笑った。
アスカは往復ビンタをした。
女としての意地がそうさせた。
それを察したトウジは黙ってその往復ビンタを受け入れた。
男らしい、とシンジは思った。例え、女装をしていたとしても、トウジは男であり漢だとシンジはいつも思う。
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