過去ログ - 碇シンジの日常
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94: ◆Q2Rh6LUPmsVj[saga]
2014/03/04(火) 18:24:01.28 ID:pV7V1bap0
「ごめん、話が逸れたな、碇。本題はここからでさ」

この時、シンジのLIFEは既に0を大きく下回っていたが、ケンスケは話に夢中で気がつかなかった。

ゲンドウへの熱い想いを頬を染めて語るケンスケは、純情で穢れを知らぬ乙女にも、死者に鞭を打つ冷酷な処刑人の様にも見えた。

「それで、ゲンドウさんには僕と同じぐらいの歳の子供がいるんだけど、この前、息子との接し方がよくわからないって言っててさ。それが相談なんだよ」

その言葉に少しだけシンジのLIFEが回復の兆しを見せた。

「はー、さよか……。そんなんで悩む親もおるんやな」

「ゲンドウさんは繊細なんだよ。それに人一倍傷つきやすい人なんだ」

昔、ゲンドウの妻であるユイもそんな事を言った。

「あと、単身赴任でずっと息子さんと一緒に暮らしていないからだろうね。……確か碇も似たような境遇だろ? 碇ならゲンドウさんの気持ちがわかるんじゃないかと思ってさ。今のままだと息子との距離がどんどん離れていってしまうって、ゲンドウさん、ずいぶん落ち込んでたから何とか力になってあげたいんだよ」

「父さんがそんな事を……」

「うん。もしも碇のパパがそう言っていたらどう思う、みたいな感じでいいんだ。きっと参考になると思うから。なあ、碇。教えてくれよ」

「…………」

シンジは少しの間考えてから、ふっと小さく息を吐き出した。

「何でもいいから、話してみるのが一番じゃないかな……。多分、その息子さんもどう接していいのかわからないんだと思う」

「そんな簡単な事でいいのかな……?」

ケンスケは少し心配そうな表情を見せたが、シンジは微笑んで頷いた。

「うん。きっとそうだよ」と……。


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