過去ログ - 春香「トランプタワー」
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25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/11/23(土) 23:21:57.90 ID:CXnOni3h0
誰かからの声が聞こえる。それは、たくさんの人からの声援。

その声援の中で、春香は歌っていた。皆自分の歌を聞いてくれていた。

だが。急に視界が悪くなる。目が覚めると、そこにいたはずの人々はだれもこちらを見ていない。皆、春香から目をそらし、後ろを見つめている。

彼らの視線の先に目を動かすと、そこにいたのは、ジュピター。

「俺達には、勝てねぇよ」



「春香ちゃん、すっごく苦しそう……大丈夫かな?」

雪歩は、眠っている春香の手をそっと握っていた。

春香は過労による一時的なショックと診断された。彼女が昨日、寝ずにレッスンをしていたことが原因だろう。

彼と雪歩と、あずさとやよいは、春香を急いで救護室に運び、フェスを棄権した。

時間的には、フェスも終わったころであろう。

「……ごめんなさい、私がもっとしっかりしてれば、こんなことにはならなかったかもしれないのに……」

「あずささんのせいじゃないです……私も、ちょっと振付け、間違えちゃって……春香さんも倒れちゃって……うぅ、うわぁ……」

「な、泣かないでよやよいちゃん……私も……うぅ、ぐす、うわぁぁあ……」

「……よしよし」

あずさが泣いている二人を優しく撫でる。彼はただ一人、落ち着かない様子で、眠る春香を見つめていた。

「……くそ、俺がお前の納得いくまで、レッスンに付き合ってやったら……もしかしたら、こんなことには……」


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