37: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/12/02(月) 01:45:28.24 ID:kDtOrA+DO
「そっか。わかってもらえてよかった」
一夏ははにかむように笑った。
ああ、私は──この笑顔に惹かれたんだろう。学園唯一の男子だからでも、織斑教官の弟だからでもない。憧れに向かって真っ直ぐ前向きな一夏だから。
「でもこの話は千冬姉には内緒だぜ。何言われるかわかんないからな」
うむ。『ヒーローではなくてヒロインだろう!』などというチャチな切り返しではなく、もっと恐ろしい突っ込みが来るのが容易に予測できる。
「わかった。二人だけの秘密だ」
「じゃあそろそろ寮に戻るか。一緒に行こうぜ」
「ああ!」
いずれまた一夏にお茶を勧める日が来るだろう。愛情をたっぷり注いだお茶に、お茶菓子と思いやりを添えて。たまには織斑教官やシャルロットもその場にいるかもしれない。
そして、ひたむきな嫁の疲れを癒す茶席にしよう。私と一夏と思いやりとお茶。私の大好きな時間を、大好きな一夏と共有するために……。
【独仏合同作戦 一夏にお茶とお茶菓子を差し入れする】──任務完了。
─完─
41Res/28.39 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。