48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/02(月) 22:27:42.60 ID:GsNnYoHao
がしがしと髪をかきむしりながら、ベッドに倒れ込んだようだ。
知りたがったのはあなたじゃない。
よっぽどそう言ってやりたかったけど、務めて抑え込んだ。
何もないはずの空間から響く声なんて、今の彼女にはろくな受け取られ方をしないだろうし。
恐る恐ると言った風にガーゼを剥がし、指で触れている様子が見える。
何も起こらない。当たり前だ。
とりあえずはそれに安堵したのか、下半身を逸らして勢いよく立ち上がり、大きく叫びながら部屋を出ていく。
『杏子、さっさと準備しなさいよー!もう遅刻ギリギリなんだから!』
『へ?……うわ、ヤバ!?』
『あたしよりよっぽど早く寝るくせに、何で毎朝寝坊するかね……』
そんな愚痴をこぼしながら、ドアを閉める音と同時に、視界から彼女の姿は消える。
私もそろそろ行こうか。
せっかくの時間、遅刻なんてしたら、勿体無い。
面白い事も見つけたのだし。
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