11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/07(土) 00:27:49.01 ID:gLkbd9Kt0
「あ……そうですよね」
あはは、と笑うと、今度こそ名乗る。
「夏風はやせ、です」
「夏風、はやせ」
彼女は私の名前を繰り返すと立ち止まり、くるり、と振り返った。
あの蒼い瞳が真っすぐに私を射ぬく。
「ねえ」
何てつやっぽい声だろう。
そっと手を取られる。
彼女は私をいたずらっぽい目で見つめたまま、ささやくように言った。
「私と、契約しない?」
「契約……って……」
「心配しなくていいわ、大したことはしなくていいの、唯私に……」
「しーちゃん」
もう少しで彼女のペースに飲み込まれようとした時、別の声が彼女の声をさえぎった。
このしゃがれ声……。どこかで聞いたことがある。声をした方を見るとやっぱりおばあちゃんが立っていた。
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