16:1[saga]
2013/12/08(日) 09:39:52.04 ID:OWwQizcX0
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そろそろ脹脛が悲鳴を上げ始め、やっぱり車を頼めば良かったか、と後悔する事幾何回。
道が坂になり、更に足に負担を掛けるなんて冗談じゃない、と辟易していたところ、虎落笛に混ざり花の香りが鼻腔をくすぐった。
「あら、こんな所に……」
体の中で消えつつある香りの在り処を視線で追うと、そこには小ぢんまりとした花屋が建っていた。
店先では店員の一人が、控えめに花達に水をやっている。 まるで人を労わるように優しく。
それに感謝するように、水を浴びた花達は日光の輝きを受けて燦爛と煌いている。
この冬めく寒さにも負けず咲く色とりどりの花は、まさに風光明媚って感じかしらね。
と、思いつつも体は無意識のうちにそちらへと近付き、花に指を伸ばしていた。
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