9:1[saga]
2013/12/08(日) 09:35:20.48 ID:OWwQizcX0
「良いのよ。 別に兄様達じゃないんだから」
普通は、袖を使用人に通させたりするんだったわね。
改めて袖に腕を通す。 ミンクの手触りがとても心地良い。
ロングのコートで身を覆い、寒さを遮断し暖かさに包まれる。
まさに完全防備ね、と言いたい所だけど部屋の中は大分暖かく、前を閉じるには少し早かったかも。
これはさっさと外に出てしまった方が無駄な汗を掻かなくて済む。
急ぎ玄関へと足を進める 傍らには新堂が付かず離れず付き添っている。
「あら、ごめんなさい新堂。 今日は私徒歩で行くわ、近いしね」
「左様でございますか、かしこまりました」
新堂の体に深く根付いた習慣を、言葉一つで押しとめる。
少し目を開かせたけど、すぐに落ち着きのある顔に戻ったのは、流石の貫禄と言った所かしらね。
「いってらっしゃいませ、"伊織様"」
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