161: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2013/12/25(水) 03:22:47.32 ID:aHxUVDzso
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「しこたま殴られているな」
慣れた手つきで撒きつけられる包帯に違和感があった。そういえば、これまでどんなに怪我をしようとも、手当てをされた覚えが無かった。
「当の本人だもの、文字通り痛いほどにわかるわ。それよりどうして急にいなくなったのかしら?」
「お前の父親が乱入してきたときか?」
「そうよ、お陰でひどい目にあったわ」
「あのまま、あそこにいればひどい目にあったのは俺の方かもしれないのだが」
そんなわけがないだろう、素手で人を切断するような男に誰が勝てるというのか、事実、館にいる父の部下達はみな八つ裂きにされていた。初めてあった時に脅してきたあの銃はなんだったのか。
「あれは玩具だ。お前のようなガキにはアレが一番よく効く」
「そこでそう言うところが無神経なのよ」
「キスして口を塞げば良かったか?」
突然の言葉に顔が紅潮するのが自覚できた。
「卑怯よおじさん、とても卑怯」
「どうやら正解だったようだな」
「そんなワケないでしょう。無神経だわ」
その通り、無神経なのは違いない。
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