163: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2013/12/25(水) 03:36:11.82 ID:aHxUVDzso
「破格ね」
「そうだろうか?」
「そうよ」
「そうか」
本当に破格の条件だ。それでもまだ足りない。
「そこでは誰かに会えるのかしら?」
「元々逼塞の為の土地だからな、そんなに人通りはない、いや、ほとんど、か?だが、最近は増えてきた。それに管理しているそいつも顔は見せにくる」
「優しい人なのね」
「優しければ殺人鬼などしていないと思うが」
隠す気があるのだろうか、ないのだろうか。いや、単に人に優しくすることに慣れていないのであろう。
「……どうしてかしら?」
「……俺が人を殺すのは、さっきのように、たまには『楽しい』事があるからだ」
「……ええ、肯定するわ」
この世に『死んで欲しい』と思われてしまう人間はいる、それは事実だ。
「だからその逆も間違っていないと思った」
「人に手を差し伸ばしたい時は、そうしてみるのも『楽しい』から?」
そう、それもまた事実。
「『楽しい』というか、なんだろうか、『満たされる』というか……何故笑う?」
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