過去ログ - 〜 イグノラント・ワールド 〜 「無知の世界」
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名無しにかわりお送りします>>365続き
◆BVLppWjYzA
[saga]
2014/06/22(日) 03:56:21.11 ID:mopr0UmY0
数秒の間の後。
目を輝かせながら、レイナはリンの手を握っていた。
理由は単純だ。リンがレイナの提案を受け入れたからである。
レイナ 「! その言葉、待っていました。では、動かないでください」
レイナの動き、仕草は子供の様で少し不安を抱かせたのだが。いざ本番となると彼女の雰囲気ががらりと変わるのである。
リンはそれを一瞥して、変わらないなと脳内で唱えた。そして___。
レイナ 「いきますよ。……治癒魔法〈ヒュラー・フェルン〉」
リンが一瞥して思考を開始した瞬間。レイナのかざした両腕から目映い光が___否、それは光のような目映い、優しい炎がと言った方が適当かもしれない。
レイナの唱えた魔法の炎はリンの傷に燃え移った。でも、不思議と痛みは無く。何か暖かくて、優しいモノが体に流れる感覚を覚させる。
それはまるで誰かに優しく抱きしめられるような、優しい感覚だった。
薄れた意識ははっきりとしてきて、体を刺す鋭い痛みはうすれていく。その事にリンは思わず感嘆符を漏らしそうになった。
と、
レイナ 「___はぁ、はぁ。お、終わりました……ぁ」
弱々しい声音がリンの鼓膜を刺激する。
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