過去ログ - 対木もこ「私と荒川憩のカレーうどん戦争」
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28: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/11(水) 04:59:36.24 ID:3XmGIBxHo

「酷い……」

 うるさいな。
 うじうじと眉の根を寄せながら、上目遣いで見られる。

 これ以上こいつの泣き顔を見ていても別段楽しくはないので、さっさと教室へ戻ることにする。

「対木さん、どこに行くの?」

 教室に戻るだけだ。もうそろそろ予鈴もなるだろう。
 あのナース服のせいで貴重な昼休みがなくなってしまったのはあまりに遺憾な出来事だ。何が悲しくて一人の時間を邪魔されないといけないのだろう。

「……」
「つ、対木さん?」

 というか。あいつ、ちゃんと帰ったんだろうか。
 帰ってなさそうな気もするが……。

「……」
「……」
「……」
「……あの」

 なんだよ。

「ご、ごめんなさい……」

 雛鳥のように後ろをついてくる自称クラスメイト。

「あ、あのね。対木さん」
「……」

 話半分に聞き流しながら、階段を昇る。
 食堂は一階、教室は四階。上級生が悠然と教室に戻るのを見ながら階段を昇る自分を考えると、嫌でも階級社会という言葉が頭をよぎる。
 あぁ、面倒くさい。

 階段を四階まで昇り終え、更に歩く。

「次の授業、体育なんだけど……」
「……」

 そりゃそうだ。同じクラスなんだから。

「着替えないとだよね」

 あまり現実を突きつけないで欲しい。今サボる口実を考えてるのだから。

「だ、駄目だよ。授業はちゃんと出ないと」

 義務教育じゃあるまいし。お前は私の母親か何かか。


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