31: ◆sHQ8Cu7iCY[saga]
2013/12/11(水) 19:51:18.59 ID:h4CI0vyoo
まほ「仲間を庇い撃破された、と言うところまでは聞いているだろう?だが私はそこでは死ななかった。負傷した仲間の戦車兵を引っ張り出し、何とか脱出したものの周りは幻獣に囲まれていた。死を覚悟したときに芝村の手の者に救われた」
みほ「芝村の人に……でもそれならどうして戦死したって……」
まほ「私が乗っている人型戦車、栄光号というのだが、あれはサンダース大付属の学園艦で開発されていたものだ」
32: ◆sHQ8Cu7iCY[saga]
2013/12/11(水) 19:55:28.24 ID:h4CI0vyoo
まほ「うん。あそこは全国でも屈指の大きさの学園艦で各種施設も揃ってるし、なにより
長崎所属だから実戦データも多く取れた。でも知っての通り人型戦車は動かすのもやっとの兵器でその上適性パイロット自体希少だ。だから私に白羽の矢が立った」
みほ「……原さんが栄光号を見たときに、凄く嫌なものを見る顔をしたの。お姉ちゃんを戦死扱いしないといけないくらい、その栄光号……何かあるの?」
33: ◆sHQ8Cu7iCY[saga]
2013/12/11(水) 19:58:15.39 ID:h4CI0vyoo
まほ「でも私に拒否権は無かったよ。仲間の傷は深く、彼らの口利きで芝村の専任医療スタッフに診てもらえることになった。サンダース大付属学園艦は、実は機関部のトラブルで今もあの場所に停泊したままだ。私はそこの住民たちも守りたかった」
みほ「ケイさんたちはサンダースを見捨てたって言ってたけど……無事だったんだ」
まほ「学園艦は守りに関しては鉄壁と言えるからね。最も、甲板上の町や防衛設備はもう壊滅してしまったが……」
34: ◆sHQ8Cu7iCY[saga]
2013/12/11(水) 19:59:03.83 ID:h4CI0vyoo
まほ「あの撤退戦で最後まで戦った学兵のほとんどは、熊本の同胞たちだ。取り残された仲間を、私はどうしても見捨てられなかった……助けることが出来たのはほんのわずかで、私が見つけたときには事切れていた場合がずっと多かったけど」
みほ「お姉ちゃん、そんな戦いをずっと……」
まほ「みほを助けることが出来て良かった。今まで頑張ったね」
35: ◆sHQ8Cu7iCY[saga]
2013/12/11(水) 19:59:47.75 ID:h4CI0vyoo
まほ「お母様が落ち込んでいたと言っていたな?」
みほ「あんなに塞ぎ込んだお母さんは初めて見たよ……私のことも全然目に入らないみたいで」
まほ「みほ、お母様から私に連絡があったんだよ。みほのことを守ってくれと。それから……すまなかったと。あれは立ち直った後だったんだな」
36: ◆sHQ8Cu7iCY[saga]
2013/12/11(水) 20:02:26.89 ID:h4CI0vyoo
みほ「もう行っちゃうの?」
まほ「一度サンダースに戻らないといけないんだ。データのフィードバックもあるし、何より簡単な整備はともかく、深部まではここの人たちに見せるわけにはいかない」
みほ「またすぐ会えるよね」
37: ◆sHQ8Cu7iCY[saga]
2013/12/11(水) 21:46:09.05 ID:h4CI0vyoo
後日、熊本およびその周辺の安全も確保され、第5戦闘団は後続の輜重部隊と入れ替わる形で佐伯港へと帰還していた
深夜、大洗学園艦の艦橋には各隊の隊長たちが揃っている
善行「こんな時間に申し訳ありません」
38: ◆sHQ8Cu7iCY[saga]
2013/12/11(水) 21:47:53.47 ID:h4CI0vyoo
みほ「何か問題があったのですか?」
善行「太平洋から学園艦が接近中なのです」
舞「太平洋から?どこの艦だ」
39: ◆sHQ8Cu7iCY[saga]
2013/12/11(水) 21:50:51.22 ID:h4CI0vyoo
舞「観測は?」
善行「幻獣の妨害もあり十分な観測が出来ないでいましたが、そろそろ観測可能範囲に入る頃でしたので、皆さんを呼びました。万が一のこともあるので戦闘団にも待機していてもらいます」
エリカ「万が一?それは一体……」
40: ◆sHQ8Cu7iCY[saga]
2013/12/11(水) 21:52:54.20 ID:h4CI0vyoo
パイロット「ライダー1より大洗へ、あの学園艦はこちらの通信にも誘導にも応じない」
舞「……」
みほ「ずいぶん大きな艦ですね」
41: ◆sHQ8Cu7iCY[saga]
2013/12/11(水) 21:53:58.00 ID:h4CI0vyoo
みほ「……!」
舞「みほ?」
みほ「駄目……逃げて!」
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